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 平成10年版 犯罪白書 第3編/第3章/第6節/2 

2 少年受刑者の収容状況及び特徴

 少年新受刑者(裁判の確定により新たに入所した少年受刑者をいい,入所時20歳以上の者を含む。以下,本節において同じ。)数の推移を見ると,III-58図のとおりである。

III-58図 少年新受刑者数の推移(昭和21年〜平成9年)

 昭和21年に4086人であった少年新受刑者は急激に減少したが,26年には,現行少年法の適用年齢が20歳未満に引き上げられたことにより一時3000人を超えた。その後は多少の増減を繰り返しながらも,おおむね減少傾向を示している。
 平成9年の少年新受刑者は42人(前年41人)で,うち女子は1人(同1人)である、そのうち,入所時20歳未満の者は32人(同35人)である。また,9年12月31日現在の20歳未満の受刑者は17人(同24人)である。
 平成9年の少年新受刑者について,その刑期別構成比を見ると,III-59図のとおりであり,全員が不定期刑受刑者である。刑名別では,懲役が39人(前年39人),禁錮が3人(同2人)となっている。

III-59図 少年新受刑者の刑期別構成比(平成9年)

 罪名別に見ると,刑法氾が41人,特別法犯(覚せい剤取締法違反)が1人である。そのうち,最も多いのは強姦・同致死傷で9人,以下,傷害致死及び業過がそれぞれ6人,傷害が5人,殺人及び窃盗がそれぞれ4人となっている。