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 平成10年版 犯罪白書 第3編/第2章/第5節/2 

2 犯行場所

 III-26図は,犯行場所を「一般住宅」,「学校・官公署」(以下「学校等」という),「興業場・遊技場」,「デパート・マーケット」(以下「デパート等」という。),「公園・境内・遊園地」(以下「公園等」という。),「建物敷地周辺」(以下「建物等周辺」という。),「路上」等に分類した上,昭和49年以降の傷害・恐喝・窃盗事件について,それぞれ,犯行場所別人員の総数に占める比率の推移を見たものである(ただし,過去に10%を超えたことのあるものに限る。)。

III-26図 犯行場所別人員の比率(昭和49年〜平成8年)

 傷害では,ほとんどの年次において,路上を犯行場所とする者の比率が最も高く,昭和50年代前半までは40%を超えていたが,平成4年以降の5年間は20%台となっている。また,学校等を犯行場所とする者の比率が,昭和50年代後半に急上昇して30%台となったが,その後は下降傾向を示し,平成元年以降は,20%前後で推移している。
 恐喝では,犯行場所を路上とする者の比率が一貫して最も高く,おおむね30%台から40%台で推移している。学校等を犯行場所とする人員は,昭和50年代後半から60年代初めにかけては10%を超えていたが,その後は下降している。
 窃盗では,デパート等を犯行場所とする者が最も高い年次が多く,毎年20%台から30%台を占め,建物等周辺とする者は,昭和50年代前半までは10%台であったが,その後は20%台で推移している。