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 平成10年版 犯罪白書 第3編/第2章/ 第2節/1 

第2節 少年特別法犯の動向

1 送致人員等の推移

 III-9図は,警察庁の統計により,少年特別法犯の内訳が明らかにされた昭和31年以降の道交違反等交通関係法令違反を除く特別法犯の罪名別送致人員の推移を示したものである(巻末資料III-5参照)

III-9図 少年特別法犯の送致人員の推移(昭和31年〜平成9年)

 これに代わって,昭和40年代の後半からは,薬物関係の犯罪が著しく増加している。少年の薬物犯罪において圧倒的多数を占めるのは毒劇法違反であり,次いで覚せい剤事犯である。
 なお,平成9年における交通関係法令違反を除く少年特別法犯送致人員総数に占める罪名別構成比を見ると,毒劇法違反が55.4%で最も多く,次いで,覚せい剤取締法違反(17.5%),軽犯罪法違反(6,8%),銃刀法違反(5.7%)の順となっている。前年と比べると,毒劇法違反が5.7ポイント低下した反面,覚せい剤取締法違反が2.2ポイント上昇し,この二つの罪名で7割を超えている。