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 平成 9年版 犯罪白書 第2編/第4章/第5節/2 

2 薬物事犯

 II-23図は,平成8年における地方裁判所による通常第一審の覚せい剤取締法違反,麻薬取締法違反及び大麻取締法違反の各事件において有罪判決の言渡しを受け懲役に処せられた人員につき,言渡し刑期を5段階に区分してその構成比を見たものである。(巻末資料II-16参照)

II- 23図 地方裁判所第一審における薬物犯罪の科刑状況

 II-24図は,覚せい剤取締法違反及び麻薬取締法違反により通常第一審で有罪判決の言渡しを受けた者のうち,執行猶予を言い渡された者の比率を昭和52年以降の20年間について見たものである。(巻末資料II-16参照)

II-24図 覚せい剤取締法違反及び麻薬取締法違反の通常第一審執行猶予率の推移

 覚せい剤取締法違反については,昭和55年までは50%以上の者に執行猶予が付されていたが,56年から60年の間は40%台を,61年から平成2年までの間は30%台を,それぞれ示していた。しかし,近年は上昇傾向を示し,平成8年には51.2%となっている。