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 平成 6年版 犯罪白書 第4編/第10章/第6節/1 

第6節 連合王国

1 外国人の入国・在留の動向及びその背景

 連合王国は,古くから政治上・宗教上迫害されたヨーロッパ大陸の外国人を受け入れてきたが,19世紀には,ドイツ,ロシア,ポーランド,フランス及びアイルランドから多数の移民が入国し,農業・工業分野の労働者となった。第二次世界大戦後,連合王国は,経済復興のため外国人労働者を募集し多数を受け入れたが,旧植民地のコモンウェルス諸国からも多数の有色人種移民が入国し,人種対立が激化した。そのため,政府は,一方では,1962年にコモンウェルス移民法,1968年に入国管理法を制定して移民を制限し,他方では,1965年に人種関係法を制定し,人種差別に対する対策を講じた。
 連合王国の国籍法令は,出生による国籍取得につき,原則として生地主義を採っている。
 連合王国の人口を,同国人口調査局の統計によって,1989年から1991年までの3年間の平均値で見ると,総人口は約5,498万人であり,うち外国人は約177万人で外国人の比率は3.2%である。外国人を国籍別に見ると,多い順に,アイルランド(約49万人),インド(約15万人),アメリカ(約11万人),イタリア(約8万人),パキスタン(約7万人)となっている。
 また,同局の統計によって,1991年における人種別人口構成比を見ると,白人は94.5%,インド亜大陸系は2.7%,黒人は1.6%,中国その他のアジア系が0.6%となっている。