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 平成 4年版 犯罪白書 第4編/第4章/第1節/1 

第1節 各国の状況

1 アメリカ

(1) 検挙人員に占める女子比
 1990年の指標犯罪(指標犯罪から強姦を除き詐欺を加えたもの。)に薬物犯罪(以下両者を合わせて「指標犯罪等」という。以下同じ。)を含めた検挙人員に占める女子比(以下,「検挙人員に占める女子比」又は単に「女子比」という。)は,22.6%である。1990年の指標犯罪等の女子検挙人員は,1980年に比べ約3割増加し,女子比もやや上昇(1980年の女子比は20.0%)している。
(2) 女子比の高い罪名
 (IV-43図)
 女子比の高い罪名は,詐欺44.2%,窃盗25.4%,薬物犯罪16.8%,傷害13.3%などであり,その他,強盗も8.3%である。不法行為目的侵入及び自動車盗を除いた窃盗だけを取り上げると,女子比は32.0%である。
 経年変化で見ると,特に薬物犯罪の女子比の上昇が目立っている(1980年の女子比13.4%)。
(3) 女子犯罪に占める罪名別構成比
 (IV-44図)
 女子の指標犯罪等の検挙人員を罪名別構成比で見ると,窃盗が57.0%を占め,薬物犯罪18.7%,詐欺15.9%と続く。男子も窃盗がトップで49.0%を占め,薬物犯罪27.1%,傷害12.3%などである。
 罪名別構成比を経年変化で見ると,男女とも,薬物犯罪の上昇が著しいが(1980年と1990年の検挙人員を比べると男子は1.6倍,女子は2.0倍),その他は目立った変化は認められない。
 (4)女子少年の割合
 検挙人員のうち少年と成人の比率を見ると,男女とも,少年は約2割にすぎない。女子少年の割合が高いのは放火(31.8%),窃盗(27.5%)である。
 経年変化で見ても同様である。