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 昭和63年版 犯罪白書 第4編/第4章/第3節/2 

2 処遇の重点

 B級受刑者を収容する施設の受刑者の構成は,窃盗,詐欺及び覚せい剤事犯を犯した者が大多数を占め,また,暴力団関係者が4割強にも上っている。これらの受刑者は,生活態度,更生意欲等において問題が少なくないため,処遇分類級としては,G級(生活指導を必要とする者)に編入される者が多い。
 このようなB級受刑者に対する処遇の重点事項としては,刑務所内の矯正処遇上の適切な環境を維持,向上させるために,[1]保安及び警備を厳重にすること,[2]労働の意欲及び習慣を助長すること,[3]収容者間の人間関係に注意すること,[4]保護引受人との関係の改善に努めること,特に,身寄りのない者,疾病のある者等については更生保護施設,社会福祉施設等の関係機関と密接に連絡を取ることなどが挙げられている。その他,[5]心身に障害のある者に対する適切な医療及び養護的処遇の推進などについても努力が払われているところである。