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 昭和60年版 犯罪白書 第1編/第4章 

第4章 犯罪被害とその国家的救済

 刑事政策上の問題としては,とかく犯罪者の処遇面に目が向けられがちであるが,犯罪被害者の問題も等閑視することはできないし,これを軽視した刑事司法の運用は,結局において国民の不信を招き遵法意識の低下をもたらすこととなるおそれを含むものである。そこで本章では,犯罪被害の実情の一部とその国家的救済制度について述べることとする。