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 昭和60年版 犯罪白書 第1編/第3章/第4節/1 

1 アメリカ合衆国の女子犯罪

 まず,アメリカ合衆国における女子犯罪の動向を見るため,指標犯罪(Crime Index offense),すなわち,殺人,強姦,強盗,傷害,不法行為目的侵入,窃盗及び自動車盗の逮捕人員及びその推移を1974年を100とする指数で見ると,I-64表及びI-14図に示すとおりである。1974年の女子逮捕人員は27万9,811人で,女子比は19.0%であったが,1983年には43万2,809人となり,指数で155,女子比は20.1%となっている。
 女子の主要な罪名を見ると,例年8割近い者は窃盗で,1983年には34万5,249人を数え,女子逮捕人員総数中に占める比率は79.8%となっている。
 次いで,傷害3万5,333人(8.2%),不法行為目的侵入2万8,147人(6.5%),強盗9,859人(2.3%)などの順となっている。女子の傷害は,男子に比較して,実数こそ多くはないが,逐年増加の傾向にあり,1983年には,指数で170となっている。

I-64表 アメリカ合衆国の女子逮捕人員(1974年〜83年)

I-14図 アメリカ合衆国の男女別逮捕人員指数の推移(1974年〜83年)