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 昭和59年版 犯罪白書 第2編/第4章/第2節/1 

第2節 高齢者犯罪

1 検挙人員

 II-62表は,最近10年間における60歳以上の者(以下「高齢者」という。)の交通関係業過を除く刑法犯検挙人員の推移を,実数,人口比(高齢者人口1万人当たりの検挙人員の比率)及び高齢者比(検挙人員総数に占める高齢者の比率)について,総数と対比して示したものである。

II-62表 高齢者の刑法犯検挙人員及び人口比(昭和49年〜58年)

 高齢者の検挙人員は,昭和49年の9,262人から,58年には1万5,880人へと1.7倍の増加となり,総数の増加が1.2倍であるのに比べて高い。人口比について見ると,最近の10年間で総数の人口比が1.08倍になっているのに対し,高齢者は1.32倍になっている。人口比を性別に見ると,58年では,男子は総数が77.3となっているのに対し,高齢者は15.5となっており,女子は,総数が17.2となっているのに対し,高齢者は5.3となっている。高齢者比について見ると,同期間に,2.5%から3.6%と高くなっている。高齢者比を性別に見ると,58年では,女子は6.1%で男子の3.0%に比べて約2倍の高さである。

II-63表 高齢者の刑法犯検挙人員の罪名別構成比(昭和58年)