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 昭和59年版 犯罪白書 第2編/第3章/第5節/1 

第5節 犯罪の国際化

1 概  説

 近年における交通機関,情報伝達手段等の飛躍的な発達に伴い,社会生活の活動範囲が諸外国にまで拡大し,海外との交流はあらゆる面において一層活発なものとなった。このような国際化の傾向は,一面においては,来日外国人の増加と日本人出国者の増加,それに伴う日本国内における外国人の犯罪及び国外における日本人の犯罪の増大を招き,他面で,刑事司法手続にも大きな影響を及ぼし,被疑者などの外国への逃亡やそれらの犯罪人の身柄確保及びその引渡し,外国に存在する証拠の収集等の捜査手続や公判手続など,国際間の協力の必要性を高めている。