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 昭和58年版 犯罪白書 第2編/第3章/第2節/4 

4 恐  喝

 II-59表は,恐喝について期間別平均再犯率等の推移を見たものである。

II-59表 恐喝事犯者の再犯率(昭和25年〜57年)

 一般再犯の再犯率は,実刑者,執行猶予者共に昭和30年代前期が最も高く,前者で80.6%(単年次では45年の85.5%),後者で66.5%(単年次では34年の69.1%)の高い比率を占め,後に述べる傷害と同様に,殺人,強盗,強姦に比べて強い再犯傾向を示していることが注目される。
 暴力再犯の再犯率を見ると,ここでも昭和30年代前期が最も高くなっており,実刑者で53.1%(単年次では33年の55.1%),執行猶予者で38.6%(単年次では30年の39.3%)である。
 同一再犯を見ても,一般再犯及び暴力再犯と同様に,昭和30年代前期において再犯率は最も高く,実刑者で22.8%(単年次では29年の26.9%),執行猶予者で13.8%(単年次では30年の15.5%)になっている。この同一再犯の再犯率は,先に見た殺人,強盗及び強姦よりもかなり高くなっているが,後に見る傷害に比べるとほぼ2分の1である。