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 昭和58年版 犯罪白書 第2編/第2章/第1節/2 

2 前科及び再犯期間

 調査対象者について罪種別に,懲役及び禁銅の前科の有無を見ると,II-33表のとおりである。前科を有する者は,強盗において44.4%と最も多く,殺人の39.5%がこれに次ぎ,強姦の32.8%が最も低い率となっている。同種前科(殺人,強盗,強姦のいずれかの罪種によるものをいう。)に限ってその有無を見ても,やはり強盗の13.7%が最も高く,強姦は8.6%,殺人は8.5%となっていて,強盗においてこの種凶悪な暴力犯の再犯傾向が比較的強いことがうかがわれる。
 次に,前科(道交違反によるものを除き,拘留,罰金,科料を含む。)を有する者について,直近前科から本件までの再犯期間(実刑の場合は釈放の日から,その他の場合は裁判確定時からの期間)を見ると,II-34表のとおりである。1年以内に再犯に及んだ者は,強盗で44.7%と最も高い比率となり,以下,強姦37.2%,殺人27.3%の順となっている。

II-33表 前科の有無(全国)

II-34表 前科を有する者の本件犯行時までの再犯期間(全国)