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 昭和57年版 犯罪白書 第2編 /第2章/第1節/2 

2 検察庁における事件処理期間

 II-2表は,昭和56年中に全国の検察庁で処理された事件のうち,交通関係業過を除く刑法犯及び道交違反を除く特別法犯についての事件処理期間を構成比によって示したものである。これによると,処理総数中,72.4%(前年は71.7%)は15日以内に処理されている。捜査の端緒別に見ると,司法警察員送致に係る事件では,15日以内に処理された事件が72.9%と7割強を占めているが,検察官認知・直受事件では,この比率が35.8%と司法警察員からの送致事件に比べるとかなり低くなっている。これは,検察官認知・直受事件では,通常,検察官が第一次捜査機関として捜査に着手することと,複雑困難なものが多いことによるものである。56年においては,全事件のうち,88.1%(前年は87.0%)が1月以内に処理されていることから見ても,全体的には検察の捜査処理は迅速になされていると言えよう。

II-1表 罪名別検察庁新規受理人員 (昭和55年,56年)

II-2表 検察庁における事件処理期間別構成比(昭和56年)