前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 昭和36年版 犯罪白書 第二編/第四章/四/2 

2 仮退院の許可

 仮退院は,原則としては,在院者が少年院で処遇の最高段階に達し,性格,行状,態度および能力,施設内での成績,帰住後の環境などからみて,保護観察のもとでの更生がおおむね期待できるようになったときに,これを許すことになっている。例外的には,処遇の最高段階に達していない者に特に仮退院を許すことができるが,その例は少ない。
 少年院仮退院は,仮出獄と同様ほとんどすべて申請によるものであるが,許可と申請棄却(不許可)との割合をみると,棄却率は二%以内で,仮出獄事件の棄却率よりはるかに低い(V-19表参照)。

V-19表 少年院仮退院事件の許可・棄却人員と百分率等(昭和33,34年)