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 昭和53年版 犯罪白書 第4編/第2章/第4節 

第4節 少年刑務所における処遇

 近年においては,年間おおむね40万人の少年に家庭裁判所の終局決定があり,約5万人の少年が検察官送致となっているが,その大多数は罰金刑であり,懲役・禁錮に処せられる者は第一審において700人弱,うち実刑を言い渡される者は200人弱となっている。
 少年犯罪者に対しては,その教育可能性と将来性にかんがみ,刑事処分の場合でも,特に不定期刑が適用され,また,懲役又は禁錮の言渡しを受けた少年に対しては,成人受刑者と分離して少年刑務所又は一般刑務所内の特に設けた場所でその刑が執行されている。この場合,少年が20歳に達しても,成人刑務所に移送することが処遇上適当でないと認められるときは,26歳まではそこでの執行を継続することができることとなっている。