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 昭和51年版 犯罪白書 第3編/第3章/第1節 

第3章 暴力団犯罪

第1節 概説

 暴力団を一般的に定義すると,「集団的に又は常習的に暴力的不法行為を行い又は行うおそれのある組織又は集団」とすることができよう。その実体を的確には握することは困難であるが,このような集団の代表的なものは,博徒,暴力テキ屋,青少年不良団,港湾暴力団などである。暴力団は,それぞれの時代における社会の断層に発生し,組織的に離合集散を繰り返しながら根強く存続してきた反社会的病理集団と言える。その最近の動向を見ても,一般に犯罪が減少する傾向の中にあって,暴力団関係者の検挙人員は増加し,その犯罪傾向が悪化しつつあるので,今後の動向には警戒を要する。