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 昭和47年版 犯罪白書 第三編/第一章/四/2 

2 収容状況

 昭和四六年における全国の少年鑑別所の一日平均収容人員は,九〇二人で,前年のそれと比較すると,一八二人減少している。
 次に,最近三年間の入出所状況を示したものがIII-72表である。

III-72表 少年鑑別所入出所状況(昭和44〜46年)

 昭和四六年における新収容者についてみると,一六,四五一人で前年に比較し,三,一八二人(男子においては,三,〇六六人,女子においては一一六人)減少している。新収容者を入所事由別にみると,その九一・一%は本来の観護措置によるもので,勾留に代わる観護の措置によるものは,新収容者総数の約七%にあたっている。
 新収容者を男女別および年齢別に,各年次総数に対する比率を求めると,III-73表のとおりである。女子は昭和四六年において総数の九・八%にあたる。最近三年間の推移をみると,女子はおおむね総数の一割弱程度で推移している。年齢層別にみると,男子にあっては,一五歳以下の年少少年の割合が増加し,一八歳以上の年長少年の割合は減少,一六,七歳の中間少年は横ばいの傾向を示している。女子にあっては,年長少年のみならず中間少年においても減少傾向を示し,年少少年は増加の傾向にある。

III-73表 新収容者の性別・年齢別人員の比率(昭和44〜46年)

 昭和四六年における年間出所人員は,前掲III-72表に示すとおり,一八,六三〇人である。これらについて出所事由別にみると,保護処分決定による者八,四一六人(総数の四五・二%),検察官送致決定による者八三八人(総数の四・五%),中間処分である試験観察決定による者三,六二五人(総数の一九・五%),移送の決定による者二,一二二人(総数の一一・四%)がおもなものとなっている。